「家族との時間を大切にしたい」「プライベートを充実させたい」――薬剤師として働く中で土日休みを希望される方は少なくありません。調剤薬局やドラッグストアでは土日営業が一般的なため実現が難しいと感じている方も多いでしょう。本記事では、薬剤師が土日休みで働ける職場の特徴や転職時に確認すべきポイントを解説します。
薬剤師の休日事情|業種別の実態
薬剤師の休日は職場によって大きく異なります。業種ごとの休日事情を把握しましょう。
調剤薬局の休日は近隣医療機関の診療日に左右され、「平日1日+日曜」が一般的です。土日完全休業のクリニック門前薬局やオフィス街の薬局なら土日休みの可能性があります。
ドラッグストアは土日が繁忙期のため、正社員の土日固定休は困難です。シフト制が基本で、パートなら「平日のみ勤務」を交渉できる場合もあります。
病院薬剤師の休日は病院の種類で異なります。急性期病院はシフト制や「4週8休」の変形労働時間制が多く土日固定休は難しいですが、慢性期病院や療養型病院は夜勤が少なく休診日に合わせた土日休みが実現しやすい傾向です。
製薬企業や医薬品卸企業は完全週休2日制が基本で土日祝日が休みです。研究職ではフレックス制の企業もありますが、MRは休日出勤や研修参加が求められることもあります。
公務員薬剤師(保健所、衛生研究所など)は完全週休2日制で土日祝日が休みです。ただし公衆衛生上の緊急事態では休日出勤の可能性があります。
薬剤師が土日休みを実現する5つの方法
薬剤師として土日休みを実現する具体的な方法をご紹介します。
完全週休2日制の企業を選ぶのが最も確実です。製薬企業や医薬品卸企業は土日祝日が休みで、研究開発、品質管理、学術、薬事、MRなど職種は多様です。企業が求める要件を満たす必要があるため、早めの準備が重要です。
公務員薬剤師も土日休みが基本です。省庁、保健所、衛生研究所などで働けますが、公務員試験には年齢制限があり採用人数が限られているため競争率が高い傾向です。
土日休診の医療機関に隣接する薬局を選ぶ方法もあります。日曜日は確実に休め、オフィス街の薬局も土日休業の場合があります。
慢性期病院・療養型病院は、急患対応や夜間勤務が少なく規則的な勤務が可能で、病院の休診日に合わせて土日休みとなることが多いです。
パートや派遣を選べば土日休みの実現がより容易です。「平日のみ勤務」が可能で、厚生労働省の「令和3年賃金構造基本統計調査」によると薬剤師の平均年収は580.5万円(時給換算約2,748円)、パート薬剤師の平均時給は約2,414円です。フルタイムに近い時間で働けば正社員と変わらない収入も可能です。
土日休みの職場選びで確認すべき6つのポイント
土日休みの職場探しで重要なチェックポイントを解説します。
求人票で「完全週休2日制」と「週休2日制」の違いを理解しましょう。「完全週休2日制」は毎週必ず2日間の休日があり、「週休2日制」は月1回以上週2日の休みがある週があることで毎週2日休めるわけではありません。土日固定休なら「完全週休2日制(土日)」明記の求人を選びましょう。
年間休日日数も重要です。労働基準法では週1日の休日が義務で年間最低約52日、完全週休2日制の企業では年間休日120日程度が一般的です。年間休日105日は最低限に近い日数です。
有給休暇の取得率を確認してください。取得率が高い職場は働きやすさを重視しています。求人票で公開されていなければ面接時に質問しましょう。
勤務体系の詳細把握も必須です。「土日休み」と記載されていても変形労働時間制では特定週で土日出勤の可能性があります。面接時にシフト例や繁忙期の状況を確認しましょう。
薬剤師の配置人数は休日の取りやすさに直結します。常時複数の薬剤師が勤務できる体制の職場を選びましょう。
残業時間の実態把握も必要です。厚生労働省の「令和3年賃金構造基本統計調査」によると薬剤師の月平均残業時間は約11時間ですが、職場により実態は異なります。面接時に確認しましょう。
転職成功のための5つの戦略
土日休みの条件を満たす転職成功の方法をご紹介します。
優先順位を明確に
まずは優先順位を明確にしましょう。「土日休み」を最優先とする場合、他条件は柔軟に考える必要があります。譲れない条件と妥協できる条件を整理し優先順位をつけることで選択肢が広がります。
薬剤師専門の転職エージェント活用
薬剤師専門の転職エージェント活用も効果的です。残業時間、有給取得率、職場の雰囲気などの重要情報を提供してくれ、条件面の交渉も円滑に進みます。
非公開求人
非公開求人へのアクセスも重要です。好条件の人気求人は非公開で扱われることが多く、転職エージェント登録でアクセスでき採用可能性が高まります。
見学や面接で現場を確認する
見学や面接での確認を徹底してください。薬剤師の人数、混雑状況、設備、職場の雰囲気を確認しましょう。可能なら土曜日に見学し、休日の業務量や人員配置を確認することも有効です。
雇用契約書の内容
雇用契約書の内容を細かく確認しましょう。勤務日時、休日の種類、年間休日日数、有給休暇の条件、変形労働時間制の有無、残業の取り扱いなどが重要です。口頭での約束だけでなく書面確認が必須で、署名前に疑問点を質問し納得してから契約を結びましょう。
まとめ
薬剤師として土日休みを実現することは十分可能です。職場選びと働き方の工夫により、ワークライフバランスの取れた働き方が実現できます。
製薬企業、医薬品卸企業、公務員薬剤師は土日休みが基本です。調剤薬局や病院でも、門前のクリニックの診療日や病院の種類によっては土日休みを実現できます。また、パートや派遣という働き方を選択すれば、より柔軟に休日を設定できます。
転職時は「完全週休2日制」と「週休2日制」の違いを理解し、年間休日日数、有給取得率、勤務体系を細かく確認しましょう。薬剤師専門の転職エージェントを活用すれば、職場の実態把握と条件交渉がスムーズに進みます。
当社の薬剤師転職支援サービスでは、経験豊富なキャリアアドバイザーが土日休みをはじめとするあなたの希望条件に合った求人を厳選してご紹介します。まずはお気軽にご相談ください。
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田井 靖人
2013年摂南大学法学部を卒業後、不動産業界で土地活用事業に従事。
2019年から医療人材業界へ転身し、薬剤師と医療機関双方に寄り添う採用支援に携わる。
現在は薬剤師が“自分らしく働ける環境”を広げるべく、現場のリアルやキャリアのヒントを発信。 座右の銘は「人間万事塞翁が馬」。どんな経験も糧に変え、薬剤師の未来を支える言葉を届けている。