【薬剤師転職】採用担当者に響く志望動機の書き方完全ガイド|例文20選と失敗しないコツ

薬剤師 転職 志望動機

薬剤師として転職を考えているあなたへ。志望動機は採用の合否を左右する最重要項目です。しかし「どう書けば採用担当者の心に響くのか」「ありきたりな内容にならないか」と悩んでいませんか。

本記事では、実際の採用現場で評価される志望動機の書き方を、豊富な例文とともに徹底解説します。

目次

なぜ薬剤師の志望動機は重要なのか


薬剤師の転職市場では、資格保有者が多く、スキルや経験が似通った応募者の中から選ばれる必要があります。人気の高い職場や条件の良い求人では、志望動機の質が採用の決め手となるケースが増えています。
採用担当者は志望動機から以下の3点を見極めようとしています。


本気度:なぜ数ある職場の中から当施設を選んだのか
適性:組織の理念や文化に馴染めるか
定着性:長期的に貢献してくれるか


つまり、志望動機は「あなたがその職場で活躍できる未来」を採用担当者に具体的にイメージさせるための重要なツールなのです。

薬剤師の志望動機を作る5つのステップ


採用担当者に響く志望動機は、以下の5ステップで組み立てることができます。


STEP1:転職理由を明確にする(自己分析)


まず、なぜ今の職場を離れ、新しい環境を求めるのかを整理しましょう。ただし、ネガティブな理由はそのまま書かないことが重要です。

 

STEP2:応募先の徹底リサーチ


志望動機に説得力を持たせるには、応募先の特徴を深く理解することが不可欠です。


リサーチすべき5つのポイント
企業理念・ビジョン:公式サイトの「理念」「代表メッセージ」を熟読
事業内容の特徴:在宅医療、専門外来、地域連携などの強み
教育・研修制度:認定薬剤師取得支援、OJT体制など
働き方の特徴:シフト制度、育児支援、復職支援など
業界内での評価:受賞歴、メディア掲載、口コミサイトの評判


STEP3:自分の強みと応募先のニーズをマッチング


自己分析と企業研究の結果を照らし合わせ、「自分の経験・スキルが応募先でどう活かせるか」を明確にします。


マッチングの具体例
あなたの経験:病院で5年間、がん患者への服薬指導を担当
応募先のニーズ:地域の在宅医療を強化したい調剤薬局
マッチングポイント:がん患者の在宅移行支援経験を活かし、訪問服薬指導で貢献できる


STEP4:具体的なエピソードを用意する


抽象的な表現ではなく、具体的な経験やエピソードを盛り込むことで、志望動機に説得力が生まれます。


悪い例(抽象的) 「患者様のために頑張りたいです」
良い例(具体的) 「前職では慢性疾患を持つ高齢患者様への服薬指導を担当し、お薬手帳を活用した副作用モニタリングの仕組みを導入しました。その結果、患者様からの相談件数が月平均15件から32件に増加し、薬物療法の継続率が向上しました」


STEP5:入社後のビジョンを描く


「入社後にどう貢献したいか」を具体的に示すことで、採用担当者にあなたが働く姿をイメージしてもらいやすくなります。


ビジョンの描き方のコツ
短期目標(入社1年目):既存業務の習得、チームへの適応
中期目標(2〜3年目):専門スキルの向上、プロジェクトへの参画
長期目標(5年後):管理職や認定薬剤師など、キャリアの方向性

【職場別】薬剤師の志望動機例文20選


ここからは、転職先別に具体的な志望動機の例文を紹介します。自分の状況に近いものを参考に、オリジナルの志望動機を作成してください。


調剤薬局への転職(5例)


例文1:病院から調剤薬局へ(在宅医療志向)


総合病院で8年間、病棟薬剤師として勤務し、主にがん化学療法や緩和ケアに携わってきました。退院後の患者様をフォローする中で、在宅医療の重要性を痛感し、より身近な立場で患者様の生活を支えたいと考えるようになりました。貴社が地域包括ケアシステムの中核として24時間対応の在宅訪問を実施されている点、また多職種連携の勉強会を月2回開催されている点に強く惹かれました。これまでの臨床経験と服薬指導スキルを活かし、地域の患者様が安心して自宅療養できる環境づくりに貢献したいと考えています。


例文2:ドラッグストアから調剤薬局へ(専門性追求)


調剤併設ドラッグストアで6年間勤務し、OTC販売と調剤業務を並行して担当してきました。幅広い商品知識は身につきましたが、複数の処方箋に対して十分な時間をかけた服薬指導ができない場面もあり、より深く患者様に寄り添える環境を求めて転職を決意しました。貴社の「一人ひとりの患者様に15分以上の服薬指導時間を確保する」という方針は、私が理想とする薬剤師像と完全に一致しています。前職で培ったOTC知識も活かしながら、かかりつけ薬剤師として地域医療に貢献していきたいと考えています。

 

例文3:門前薬局から面分業薬局へ(幅広い経験)


大学病院門前の調剤薬局で4年間勤務し、がん領域や希少疾患など専門性の高い処方箋に対応してきました。一方で、同じ医療機関からの処方箋が大半を占めるため、より多様な症例に触れ、薬剤師としての対応力を高めたいと考えるようになりました。貴社は複数の医療機関と連携し、内科から整形外科、皮膚科まで幅広い処方箋を受け付けておられます。また、健康サポート薬局として地域住民への相談対応も積極的に実施されている点に魅力を感じました。これまでの専門知識を基盤に、さらに幅広い薬学知識を習得し、地域のかかりつけ薬剤師として貢献したいです。


例文4:製薬会社MRから調剤薬局へ(患者対応重視)


製薬会社で5年間MRとして勤務し、循環器領域を中心に医療機関への情報提供活動を行ってきました。医師との対話を通じて医薬品の適正使用に貢献できたと自負していますが、実際の患者様と直接関わる機会がなく、もっと身近な立場で患者様の健康を支えたいという思いが強くなりました。貴社が「患者様の生活背景まで考慮した服薬支援」を理念に掲げ、服薬フォローアップを徹底されている点に深く共感しました。MR経験で培った疾患知識やコミュニケーション能力を活かし、患者様一人ひとりに寄り添った服薬指導を実践していきたいと考えています。


例文5:ブランク明け復職(子育て経験活用)


出産・育児のため7年間現場を離れていましたが、子どもが小学校に入学したことを機に、再び薬剤師として社会に貢献したいと考えました。貴社の復職支援プログラムでは、最新の医薬品知識の研修や調剤技術の再確認を丁寧に行っていただけると伺い、安心して復帰できると感じました。また、貴社が小児科門前に位置し、子育て世代の患者様が多く来局されることから、自身の子育て経験を活かして保護者の不安に寄り添った服薬指導ができると考えています。時短勤務からスタートさせていただき、将来的にはフルタイムでの勤務も視野に入れ、長期的に貴社に貢献したいです。


病院への転職(4例)


例文6:調剤薬局から病院へ(チーム医療志向)


調剤薬局で7年間勤務し、地域の患者様への服薬指導を中心に業務を行ってきました。慢性疾患の患者様と長期的に関わる中で、処方箋発行時点での薬剤師の関与の重要性を実感し、医師や看護師と直接連携できる病院薬剤師への転職を決意しました。貴院が力を入れている病棟薬剤業務では、薬剤師が回診に参加し、処方設計の段階から関与できると伺いました。また、がん専門薬剤師の育成プログラムが充実している点にも魅力を感じています。これまでの服薬指導経験を活かしながら、チーム医療の一員として患者様の治療に貢献し、将来的にはがん専門薬剤師の資格取得を目指したいと考えています。


例文7:ドラッグストアから病院へ(急性期医療への関心)


ドラッグストアで4年間、OTC販売と調剤業務を担当してきました。日々の業務を通じて薬剤師としての基礎を築けましたが、より高度な医療に携わりたいという思いが強くなり、急性期病院への転職を決意しました。貴院は地域の救急医療を担う中核病院として、年間多数の救急搬送を受け入れておられます。救命救急センターでの薬剤管理や、ICUでの注射薬調剤など、高度な専門知識が求められる環境で自己研鑽を積みたいと考えています。ドラッグストアで培った接遇スキルやOTC知識も活かしながら、入院患者様の服薬支援と退院後のフォローアップに貢献したいです。


例文8:他病院から専門病院へ(専門性向上)


一般急性期病院で6年間勤務し、幅広い診療科の処方箋に対応してきました。その中で、精神科領域の薬物療法に特に関心を持ち、より専門的な知識とスキルを習得したいと考えるようになりました。貴院は精神科医療に特化し、薬剤師も多剤併用の適正化や、認知行動療法との併用など、高度な薬学的管理に携わっておられると伺いました。また、精神科専門薬剤師の取得支援制度が整っている点も魅力です。これまでの臨床経験を基盤に、精神科領域でのエキスパートとして成長し、患者様のQOL向上に貢献したいと考えています。


例文9:パート勤務希望(経験を活かした柔軟な働き方)


大学病院で管理薬剤師として10年間勤務し、病棟業務や薬剤部門の運営に携わってきました。家族の介護が必要になったため、勤務時間に柔軟性のある働き方を希望し、貴院のパート薬剤師求人に応募いたしました。貴院では、パート勤務の薬剤師にも外来化学療法の調製業務や服薬指導を任せていただけると伺い、これまでの経験を十分に活かせると感じました。週3〜4日の勤務となりますが、限られた時間の中で効率的に業務を遂行し、若手薬剤師の指導にも関わることで、貴院の医療の質向上に貢献したいと考えています。


ドラッグストアへの転職(3例)


例文10:調剤薬局からドラッグストアへ(幅広い健康支援)


調剤薬局で5年間勤務し、主に生活習慣病患者様への服薬指導を担当してきました。薬物療法だけでなく、日常生活の改善アドバイスが患者様の健康維持に重要だと実感する機会が多く、OTC薬や健康食品を含めた総合的な健康サポートに携わりたいと考えるようになりました。貴店では、調剤室と売り場が近接し、処方薬とOTC薬を組み合わせた提案ができる環境だと伺いました。また、管理栄養士との連携による栄養相談会など、地域の健康ステーションとしての役割を果たしている点に魅力を感じました。処方箋調剤の経験に加えて、OTC薬や健康食品の知識を習得し、地域の方々の健康維持・増進に幅広く貢献したいです。


例文11:病院からドラッグストアへ(ワークライフバランス重視)


総合病院で8年間、夜勤や休日出勤を含む不規則なシフトで勤務してきました。結婚を機に、家庭との両立を考えた働き方を実現したいと思い、ドラッグストアへの転職を決意しました。貴店では正社員でも完全週休2日制で、シフトの希望が通りやすいと伺い、理想的な環境だと感じました。病院での臨床経験を活かし、お客様の症状に応じた適切なOTC薬の提案や、受診勧奨の判断など、専門性の高い接客を実践したいと考えています。また、将来的には健康サポート薬局の認定取得に向けた取り組みにも参画し、地域の健康拠点としての店舗づくりに貢献したいです。


例文12:管理薬剤師志望(マネジメント経験活用)


調剤薬局で管理薬剤師として5年間、スタッフの育成や在庫管理、医療機関との連携を担当してきました。より大規模な組織で、薬剤師だけでなく登録販売者やビューティアドバイザーなど多様なスタッフをマネジメントし、店舗全体の運営に関わりたいと考え、ドラッグストアの管理薬剤師を志望しました。貴社では、店舗の業績管理や地域イベントの企画など、経営的な視点も求められると伺い、やりがいを感じています。調剤部門の効率化を図りながら、OTC販売や健康相談にも注力し、地域に愛される店舗づくりを実現したいと考えています。


製薬会社・企業への転職(3例)


例文13:病院から製薬会社(臨床開発)へ


大学病院で9年間、臨床試験コーディネーターとして治験業務に携わってきました。新薬の開発プロセスに関わる中で、医薬品開発の川上から関与したいという思いが強くなり、製薬会社の臨床開発職を志望しました。貴社は、希少疾患治療薬の開発に注力されており、私が病院で関わってきた難病患者様への貢献につながると考えています。また、グローバル試験の実施体制が整っており、国際的な視野を持って開発に携われる点にも魅力を感じました。これまでの臨床現場での知見と、治験実施経験を活かし、患者様により良い医薬品を届けるための開発業務に貢献したいです。


例文14:調剤薬局から製薬会社(学術・DI)へ


調剤薬局で7年間勤務し、多様な医薬品に関する問い合わせ対応や、医師への疑義照会を数多く経験してきました。その中で、医薬品情報の専門家として、より多くの医療従事者や患者様に正確な情報を届けたいと考えるようになり、製薬会社の学術部門を志望しました。貴社の製品は、私が調剤業務で頻繁に扱ってきた生活習慣病領域が中心であり、実務経験を十分に活かせると確信しています。また、貴社が医療従事者向けの情報提供だけでなく、患者様向けの啓発活動にも力を入れている点に共感しました。現場目線での情報提供を通じて、貴社製品の適正使用推進に貢献したいと考えています。


例文15:化粧品会社・一般企業への転職


ドラッグストアで6年間、化粧品・医薬部外品の販売を担当し、お客様の肌悩みに応じた製品提案を行ってきました。その経験を通じて、製品開発の段階から関わり、安全性と有効性を兼ね備えた商品を世に送り出したいという思いが芽生えました。貴社は、敏感肌向けスキンケア製品の開発に定評があり、薬剤師の視点を活かした製品開発に携われると伺いました。また、サステナビリティを重視した製品づくりに取り組まれている点にも強く共感しています。薬学知識と接客経験を活かし、お客様に寄り添った製品開発に貢献したいと考えています。


キャリアアップ・専門性向上(3例)


例文16:認定薬剤師・専門薬剤師を目指す場合


現在の職場で地域医療に5年間携わり、かかりつけ薬剤師として患者様に信頼していただける関係を築いてきました。今後はさらに専門性を高め、がん薬物療法認定薬剤師の資格を取得したいと考えています。貴院は地域がん診療連携拠点病院として、外来化学療法室での薬剤師業務が充実しており、がん専門薬剤師の指導のもとで実践的なスキルを学べる環境が整っています。また、貴院の資格取得支援制度では、学会参加費や研修費の補助があると伺い、学習環境としても理想的だと感じました。認定薬剤師として、がん患者様の副作用マネジメントや支持療法の提案を通じて、貴院の医療の質向上に貢献したいと考えています。


例文17:管理薬剤師を目指す場合


調剤薬局で8年間勤務し、調剤業務から在宅訪問、新人教育まで幅広い経験を積んできました。昨年からは副管理薬剤師として、シフト管理や在庫管理にも携わり、薬局運営の面白さとやりがいを実感しています。貴社では、管理薬剤師に対して経営的な視点からの店舗運営を期待されていると伺い、自身の成長機会になると確信しました。特に、貴社独自の「管理薬剤師育成プログラム」では、経営数値の分析手法や地域連携の構築方法を体系的に学べる点に魅力を感じています。これまでの現場経験を活かしながら、スタッフが働きやすく、患者様に信頼される薬局づくりに取り組みたいと考えています。


例文18:研究開発職へのキャリアチェンジ


病院薬剤師として10年間、主に感染症治療に携わり、抗菌薬の適正使用推進活動を行ってきました。その中で、薬剤耐性菌の問題に直面し、新たな治療法の開発に貢献したいという思いが強くなりました。貴研究所は、感染症領域の創薬研究で世界的な実績があり、薬剤師の臨床経験を研究に活かせる環境があると伺いました。また、産学連携のプロジェクトにも積極的に参画されており、臨床現場のニーズを研究に反映できる点に魅力を感じています。これまでの臨床経験で培った感染症治療の知見を、創薬研究という新たなフィールドで活かし、将来の医療に貢献したいと考えています。


働き方改善・ライフステージ対応(2例)


例文19:パート・時短勤務への転換


フルタイムで10年間病院薬剤師として勤務してきましたが、家族の介護が必要になり、勤務時間を短縮して働ける環境を求めています。貴薬局では、パート薬剤師にも責任ある業務を任せていただけると伺い、これまでの経験を十分に活かせると感じました。特に、午前中のみの勤務でも在宅訪問業務に携われる点が魅力的です。限られた時間の中でも、病院での臨床経験を活かした質の高い服薬指導を提供し、地域の患者様の健康を支えたいと考えています。将来的に介護の状況が落ち着いたら、勤務時間の延長も視野に入れています。


例文20:UIターン・地元貢献


東京の大学病院で8年間勤務してきましたが、両親の高齢化を機に、地元に戻って地域医療に貢献したいと考えました。貴薬局は私の地元で30年以上の歴史があり、地域住民から厚い信頼を得ていることを知っています。私自身も子どもの頃に家族で利用させていただいた思い出があります。都市部の病院で培った高度な医療知識を、地元の医療過疎地域で活かしたいと考えています。また、貴薬局が取り組まれている学校薬剤師活動や地域の健康教室にも積極的に参加し、地域全体の健康増進に貢献したいです。

採用担当者に響く志望動機の7つのポイント


ポイント1:応募先への理解度を示す


「貴社の理念に共感しました」だけでは不十分です。具体的にどの部分に共感し、自分の価値観とどう結びつくのかを説明しましょう。


悪い例 「貴社の患者第一の理念に共感しました」
良い例 「貴社の『薬局は地域のヘルスステーション』という理念に深く共感しました。私自身、前職で地域包括ケア会議に参加する中で、薬局が医療と生活の接点として果たす役割の重要性を実感してきたためです」


ポイント2:具体的な数字・エピソードを盛り込む


抽象的な表現を避け、具体的な実績やエピソードを入れることで説得力が増します。


数字を入れる例
「月平均○○件の在宅訪問を担当」
「服薬指導の患者満足度が○%向上」
「副作用報告件数を前年比○%削減」
「○○種類の医薬品の在庫管理を担当」


ポイント3:入社後の貢献を明確にする


「何を学びたいか」だけでなく、「どう貢献できるか」を示すことが重要です。


学ぶだけの姿勢(NG例) 「貴院で在宅医療について学びたいです」
貢献する姿勢(OK例) 「病院での終末期ケア経験を活かし、貴薬局の在宅医療チームの一員として、がん患者様の疼痛管理や家族支援に貢献したいと考えています」


ポイント4:適切な長さで書く


履歴書の志望動機欄は、200〜300文字が目安です。これは以下の構成で組み立てると収まりやすくなります。


転職理由・きっかけ(50〜80文字)
応募先を選んだ理由(80〜120文字)
どう貢献したいか(70〜100文字)


ポイント5:ネガティブ理由は前向きに変換


前述の通り、不満やネガティブな転職理由は、成長意欲や前向きな表現に置き換えましょう。


ポイント6:うそをつかない


志望動機で事実と異なることを書くと、面接で矛盾が生じたり、入社後のミスマッチにつながったりします。


ポイント7:必ず誤字脱字をチェック


提出前に以下の点を確認しましょう。


・誤字・脱字はないか
・施設名、企業名は正確か
・「貴院」「貴社」「貴局」の使い分けは適切か
・年号の表記(西暦・和暦)は統一されているか

志望動機を書く時のNG行動5選


NG1:例文の丸写し


インターネットや転職本の例文をそのまま使うと、採用担当者にすぐ見抜かれます。必ず自分の経験や考えを反映させてカスタマイズしましょう。


NG2:待遇面を強調しすぎる


給与や休日は重要な要素ですが、志望動機で前面に出すのは避けましょう。「より良い条件があればすぐ転職するのでは」と懸念されます。


待遇をポジティブに伝える表現例
❌「給与が高いから」→ ⭕「自分のスキルを適正に評価していただける環境で」
❌「休みが多いから」→ ⭕「ワークライフバランスを整え、質の高い業務に集中できる環境で」


NG3:志望動機が漠然としている


「地域医療に貢献したい」「スキルアップしたい」だけでは、どの職場でも通用する内容です。「なぜこの職場なのか」を明確にしましょう。


NG4:ネガティブな転職理由をそのまま書く


「人間関係が悪い」「残業が多い」などの不満をそのまま書くのは避けましょう。


NG5:複数の職場に同じ志望動機を使い回す


効率的に見えますが、採用担当者には「本気度が低い」と判断されます。各職場の特徴に合わせてカスタマイズしましょう。

志望動機が思いつかない時の対処法


対処法1:キャリアの棚卸しをする


過去の経験を書き出し、自分の強みや関心分野を明確にしましょう。


棚卸しの項目例
これまで担当した業務内容
印象に残った患者様とのエピソード
得意な分野・苦手な分野
仕事で大切にしている価値観
今後習得したいスキル


対処法2:応募先の特徴を深掘りする


公式サイトだけでなく、以下の情報源も活用しましょう。


企業・施設の口コミサイト
医療機関の評価サイト
SNSでの情報発信
業界ニュース・プレスリリース
地域での評判・イベント活動


対処法3:「自分」と「応募先」の接点を見つける


自分の経験・価値観と、応募先の特徴を照らし合わせ、共通点や接点を探しましょう。


接点を見つける例
自分:在宅医療に関心がある
応募先:地域包括ケアに力を入れている
接点:在宅訪問の経験を活かせる


対処法4:転職エージェントに相談する


どうしても志望動機が思いつかない場合は、薬剤師専門の転職エージェントに相談するのも一つの方法です。客観的な視点からアドバイスをもらえます。

面接で志望動機を聞かれた時の答え方

基本構成:結論→理由→展望


面接では、履歴書の内容をベースに、より詳しく説明します。2分程度(500〜600文字)で話せるように準備しましょう。


面接での志望動機の構成例
結論(30秒):志望理由を端的に述べる 「貴院の地域包括ケアへの取り組みに魅力を感じ、在宅医療の分野で貢献したいと考え志望いたしました」
理由(1分):これまでの経験や考えを具体的に説明 「私は病院で8年間、終末期ケアに携わり、退院後の患者様の生活支援の重要性を実感してきました。特に、がん患者様が自宅で安心して療養できる環境を整えることが、QOL向上に不可欠だと考えています」
展望(30秒):入社後にどう貢献したいかを述べる 「貴院の24時間対応の在宅支援チームの一員として、これまでの緩和ケアの経験を活かし、患者様とご家族が安心できる療養環境づくりに貢献したいと考えています」


面接で志望動機を話す時の3つのコツ


コツ1:履歴書との一貫性を保つ


履歴書に書いた内容と矛盾しないように注意しましょう。ただし、面接では履歴書の内容をより詳しく、エピソードを加えて話すことができます。


コツ2:「御社」「御院」を使う


書き言葉では「貴社」「貴院」を使いますが、話し言葉では「御社(おんしゃ)」「御院(おんいん)」を使うのが一般的です。


使い分け例
調剤薬局・ドラッグストア:御社
病院・クリニック:御院
製薬会社・一般企業:御社


コツ3:質問を想定して準備する


志望動機に関連して、以下のような質問をされることがあります。事前に回答を準備しておきましょう。
「当施設の特徴をどう理解していますか?」
「他の施設ではなく、なぜ当施設を選んだのですか?」
「具体的にどのような貢献ができると考えていますか?」
「5年後、10年後のキャリアビジョンは?」

志望動機以外に準備すべき転職書類

履歴書の書き方


志望動機以外にも、履歴書には以下の項目があります。


学歴・職歴:正確な年月、施設名を記載
免許・資格:薬剤師免許番号、取得年月を正確に
自己PR:志望動機と連動させる


職務経歴書の書き方


職務経歴書では、以下の内容を具体的に記載します。


勤務先の概要(規模、診療科、処方箋枚数など)
担当業務の詳細
実績(数字で示せるもの)
習得したスキル

薬剤師の転職を成功させる3つのポイント


ポイント1:転職の軸を明確にする


転職で何を実現したいのか、優先順位を明確にしましょう。
キャリアアップ
働き方の改善
給与・待遇の向上
専門性の追求
地域・環境の変更


ポイント2:複数の求人を比較検討する


1つの求人だけでなく、複数の選択肢を比較することで、本当に自分に合った職場を見極められます。


ポイント3:転職のタイミングを考える


自分のキャリアプランや生活状況に合わせたタイミングを優先しましょう。

まとめ


薬剤師の転職において、志望動機は採用の合否を左右する重要な要素です。本記事で解説した5つのステップに沿って志望動機を作成し、20の例文を参考にしながら、あなた独自の志望動機を完成させましょう。

採用担当者に響く志望動機を作成することで、理想の転職を実現できます。もし志望動機の作成に不安がある場合は、薬剤師専門の転職支援サービスを活用することをおすすめします。プロのキャリアアドバイザーが、あなたの経験や希望に合わせた志望動機の作成をサポートします。

まずはキャリアの可能性を知る相談から

キャリア相談・面談依頼はこちらから
監修 薬進キャリアサポート代表エージェント
キャリアコンサルタント

田井 靖人

2013年摂南大学法学部を卒業後、不動産業界で土地活用事業に従事。
2019年から医療人材業界へ転身し、薬剤師と医療機関双方に寄り添う採用支援に携わる。
現在は薬剤師が“自分らしく働ける環境”を広げるべく、現場のリアルやキャリアのヒントを発信。 座右の銘は「人間万事塞翁が馬」。どんな経験も糧に変え、薬剤師の未来を支える言葉を届けている。

>まずはキャリアの可能性を知る相談から

まずはキャリアの可能性を知る相談から